桜咲く-2017受験結果報告

いづろ画塾

2017年04月14日 19:11



4月も半ば。新入生の皆さんは学校にそろそろなじんできた頃でしょうか。
私たちはというと、センター試験以降~3月の受験生への対策後(中)、デザイン業務ほか諸々と立て込み…4月上旬までフル稼働でした。
しんみりしている間もなかったような、なんだかポッカリしたような。
今回もまた濃い日々だったなぁ…と、思う次第です。

今期は、近年中でも特に受験生が(小塾にとっては)多い年でした。
ここ3年、『合格実績!』と宣伝することがないので慣れないですが、各人の進路は下記のとおりです。

〈一般入試〉
女子美術大学メディアアートコース Hinaちゃん(2015・高2の12月入塾)
多摩美術大学統合デザイン学科   Yukikoちゃん(2014・高1の9月入塾)   


〈夏期AO入試〉
京都造形芸術大学アートプロデュース学科  Setoちゃん(2015 4月入塾〈高卒1年目〉)
京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科 Kuraクン(2015 高専2年・9月入塾)
京都精華大アニメーション学科       Oniクン(2015 高2・7月入塾)


〈高校入試〉
松陽高校美術科 推薦 genkiクン(2015年7月入塾)、かほちゃん(2016年10月入塾)
松陽高校美術科 一般 心愛ちゃん(2015年10月入塾)、まりやちゃん(2016年2月入塾)


人数は一般塾と比べとても少ない小塾ですが、
それぞれとたくさん話をし、試行錯誤した日々でした。

センター試験後2017年2月入塾した2名、
岡山県立大学デザイン工学部を目標に2週間弱たたかったRikutoクン、
京都工芸繊維大建築科は2次試験の学科配点も高いため、7回のみの通塾となったzonoクン。
望んだ進路に導くことはできませんでしたが…ふたりとも、初めてのデッサンに悩み、
ときに活き活きと描く姿、顔に鉛筆の黒鉛がついてる事も構わず夢中で描く姿が印象的でした。
結果が分かったのちも、元気な顔を見せてくれてありがとう。
画塾での日々がこれからの歩みの中で、ささやかな一助となることがあれば嬉しいです。



ばらばらの進路。
しかし一見バラバラと思っていたものに、実は通じる部分がたくさんあったことに気づいた年でした。




また、同級生、先輩後輩、一般塾生さん各人のキャラクタのおかげもあり、
それそれの立場や年齢に壁を隔てない、良い雰囲気ができた年でした。

一般塾生さん(中学生~20、30代、60,70代の方)の来し方や日々のお話、
いつかは…!と、本業にすることを模索している方、
あるいは創作を人生の良き友としてのびのびと、時に真剣に制作する姿。


年若い学生さんたちが必死に描く姿、学校での話。
鬼のようなモチーフや難解なお題に取り組む姿。


ぶらりと訪れてくれる卒塾生。
大学生は美大での話を。社会人になった子は社会人なりの姿を。

各世代がお互いの作品や考え方に興味を持ち、話し、相乗効果が生まれました。


社会人になった卒塾生も増えてきました。
その年々で、考え方や経験の蓄積でうまれた自信や悩みの種類が変遷していくのは、
はらはらするとともに、頼もしくなったなあ…と感慨深くなります。

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鹿児島市のS大学在学時から通塾し、
大学卒業後2年の時を経て、現在東京でアニメーション原画マン研修中のSuzuクン。

在塾時、美術系高校や大学を目指す後輩たちの姿に
『自分ももっと早く、この進路に進みたい、と思えたらよかった…』とぼやいていたこともありました。
時折そのスポットに落ち込むこともあれど、
現場で先輩たちの姿や技術を吸収し自分の力にしようと踏ん張っています。

Suzuクンが時折メールで送ってくれる現場での話を興味を持っている後輩たちに話したり、
一般塾生さん情報から開催を知った『アニメーション会社の講習会』に後輩クンたちが参加し、彼にもその内容を伝えたり。
折々の場面でそんな『つながり』も、生まれた年でした。

講習会では「アニメの勉強をアニメからのみでしてはいけない。映画をいっぱい見なさい」といわれたそうで、
数人の塾生さんを募って「おすすめ映画」情報を共有しあったりしています。


メールやショートメール、SNSなどで相談や連絡のやり取りをすることも多くなりました。
塾生さんが制作した動画や撮影した写真・作品、撮影したスナップ写真を共有できたり、相談にのったり。

便利になったものだ…と感じるとともに、『便利さを上手に使うこと』の必要性も感じます。

用途・目的に応じて使い分けること。
文面でのやりとりに依存せず、大事なことは直接話をすること。…すこし勇気はいるけれど。



▲ 卒塾生Yuiちゃん来訪! 背景はgenki君作の『水彩+塩』を使わせていただきました。

先日はムサ美芸術文化学科卒、現在は旦那様の関係で幼稚園のお仕事に携わっているYuiちゃんが訪れてくれました。
塾長急逝後、わたしは責任感で張りつめていて、彼女は確かご結婚前で…
やっと、ゆっくりお話ができた気がします。

今期新入生となった皆が知らない『おひげの塾長』のヤンチャの数々(笑)や、『こうでもない、ああでもない』と、塾長と格闘した自画像の思い出(今度は自画像リベンジをご希望とのこと。楽しみにしていますヨ!)
真夏の屋上で100号の絵を描いたこと。描きあげて、スタッフと一緒に床の絵の具を掃除したこと。100号がなかなか車に入らなかったこと。…他にもたくさん。

しんみりでなく、父のことを『まったくもー』と、愛情を持って語り合える人がいる。
それぞれに塾長との思い出がちゃんとある。
とても嬉しいことです。

『落ち着きましたか?』
久々に合う方によく尋ねられることばです。
『落ち着く』って、なんだろう? 私にとっては、なにも変わらない。そう思っていました。
彼女との会話を経て、なんとなく『落ち着いてきた』ってこういうことなのかしら、と考えるのでした。

また、その日の夜、下記のようなメールを頂いて
改めて、しっかり立たねばならないと思いを新たにするところです。

“画塾は私にとって、自分が育った畑のような場所…と言ったら変かもしれませんが笑、、自分が沢山栄養を貰って、のびのびお日様を浴びて育った事を思い出すのです。私の悩みも塾長始めスタッフの皆さんが何回も受け止めて下さって、、それが無ければ今の私はないと思います。その画塾でまた様々な人が自分を磨いている姿、卒塾生が頑張っている姿を見ると、私もがんばらなくちゃ!と励まされます。皆さんも色々なものを抱えながら、日々闘いながら、研鑽されているのでしょうね。そんな一人一人の姿、ある意味人生と向き合うのは、さらに大変な事と思います。”

一部抜粋させていただきました。せんだちゃん、ありがとうね。

皆に会えて良かった。改めて思うこのごろです。

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