下小野田 夏子 展 [初個展]

いづろ画塾

2022年04月14日 10:29



【卒塾生 展示情報】 下小野田 夏子 展

会期:2022年 4月16日[土]〜5月8日[日]
時間:[水・木・金]12時〜17時、[土・日]13時〜17時
休廊日:月・火
会場:gallery C.A.J.(京都府京都市中京区 富小路御池下る松下町129)

卒塾生・現在京都を拠点に活動しているコンテンポラリーアートジュエリー作家、下小野田夏子(しもおのだかこ)さん初個展のご案内です。

下小野田夏子さんのInstagram(kako_shimoonoda)からも、作品を見ることができます。

〝言葉〟をモチーフに、ジュエリーを制作しています。モダン&ポップ、ときにかなしみや強さを孕む作品たちです。

ご興味を抱かれた方は是非、実物をご覧いただきたく願います。
感染症対策には呉々も気をつけてお越しください。

◆下小野田夏子 Shimoonoda Kako プロフィール
1996 鹿児島県生まれ|2019 神戸芸術工科大学アート・クラフト学科 ジュエリー・メタルワークコース卒|2021 神戸芸術工科大学大学院 芸術工学研究科 総合アート&デザイン専攻 修了

[受賞歴]
2021 コンテンポラリージュエリー展ペンダント 入選|2019 伊丹国際クラフト展 ジュエリー 奨励賞(光陽社賞)|2019 JJA ジュエリーデザインアワード2019 新人部門 入選|2018 第30回公募 2018日本ジュエリー展under26部門 入選|2017 JJA ジュエリーデザインアワード2017 新人部門 入選|2017 第57回日本クラフト展 学生部門 入選

▼Pinterest『下小野田 夏子』作品




夏子さん(通称:カコちゃん)は高校生の頃、美大の受験対策のために小塾に通ってくれていました。
初めてお会いしたのは、たしか高校1年生の頃。
言葉少なながらも芯が強く、制作にはいつも熱心、会話の折に見せてくれる笑顔で空気がふんわり華やぐ…そんな印象の子でした。

望む学び舎へと旅立ってからも帰省の折に画塾を訪れてくれて。
大学・大学院での制作の様子や作品について、後輩や一般塾生さん達に話してくれました。

彼女はアート・クラフト(工芸)の彫金技術を学ぶ中で『コンテンポラリーアートジュエリー』という様式と出会います。

コンテンポラリーアートジュエリーとは『素材を問わず、作家のコンセプトを基に制作される作品性の高いジュエリー』のこと。
ブランドショップやデパート、あるいはハンドメイドで目にする『身に付けて、華やかにみせることを目的とした』ジュエリーとは異なります。

このジャンルの存在を、私は彼女の活動によって知りました。
このように卒塾生さんによって『知らない知識が得られる』ことは、とても嬉しいことです。
中高生や一般塾生さんにとっても、視野が開かれる情報となります。

日本ではまだ一般的には周知されておらずジュエリーの専門ギャラリーも少ないそうですが、欧州ではドイツで国際コンペティションが開かれたりと広く知られている分野のようです。

在学中にグループ展などのおしらせを折々いただくなかで
彼女が在学していた神戸芸術工科大学のジュエリー・メタルワークコース・芸術工学研究科と東京藝術大学工芸科・工芸専攻(彫金)で同教授陣が指導されていたこともあり、両専攻によるコラボレーションやグループ展などが活発に行われていたことにも驚きました。

▼2018年『東京藝術大学+神戸芸術工科大学 ジュエリー交流展』DM。


さて、彼女の活動の話に戻します。

▼2021年 CONTEMPORARY ART JEWELRY|10/8(金)~10/12(火)11:30-18:00 最終日17時迄|ギャラリー杜間道(仙台)



▼2021年 初開催『コンテンポラリージュエリーシンポジウム東京』と同時開催のグループ展示『旅するギャラリーとしての装置 / 日本のコンテンポラリージュエリーから GO into the PUBLIC Mobile gallery by Masaya Sawada + Japanese artists from far east』に参加。


さまざまな方々…友人や恩師との出会いや支え、
そしてそれを得られたのは彼女の人柄や、真摯に制作に取り組む姿勢の賜物と思います。

そんな歩みの中で得た、今回の初個展。
もちろんこれはゴールではなく、あらたなはじまり。

けれど彼女の歩みを見守り応援する者として、言葉にならない様々なものがこみあげてきて。
連絡をいただいた時はとても、嬉しかったです。



2013年、彼女が入塾して約1年経った頃。
小塾の塾長が急逝しました。私の父でもあります。
私共にとっても、塾生さん・卒塾生さんたちにとっても、大きくつらい出来事でした。
将来の夢のために邁進していた子らには、青天の霹靂であったと思います。

再び共に歩むことを決意した彼女からの、お悔やみの花に添えられていたメッセージ。

『塾長先生、一年間本当にありがとうございました。
私は、夢に向かって努力し、歩き続けます。
見守っていてくださいね。』


ここで書かれた高校生当時のカコちゃんの決意、そして年月を積み重ねての、いま。
改めて見返して、胸が熱くなりました。
「未来のキミは、ちゃんと歩き続けてるよ」 と。


いま悩んでいる子達にも、一筋の希望となればと思います。

『つづけること』を、やめないこと。
これからも、考え続け・描き続け・創り続けてくださいね。

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