2022年始のご挨拶

いづろ画塾

2022年01月05日 11:26



あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

今回は顔彩(黒)で虎を描きました。
当初は色をつける予定でしたが、蛇足のように感じたためこのままで。

ハガキver.ではCyndi Lauper(シンディ・ローパー)さんの『True Colors』の歌詞の一節

"Your true colors.
True colors are beautiful.
Like a rainbow."


を添えさせていただきました。
歌詞の引用は如何なものか…と、絵柄ができる前は『Find your colors.』としようか考えていました。

でも『あなたの色』は既にそこ(あなたの内)にあるもの。ときに変化しながら。
ゆえに『みつけよ(みつけて)』なんておかしいな…、そもそもなんだか偉そうだ。

絵を描き終えスキャン後、いざレイアウトの段階に入り、
やはりこのやさしい一節を添えたいと、またこの言葉(曲)を知っていてほしいなと。

モノクロの色彩のない絵だからこそ、このことば(True Colors)でならないとも思いました。

みなさま周知の曲(と思うのですが…)、若い世代の知らない子は「なんだろう、この言葉」と調べてくれたらいいなぁと。簡易ながらもやさしい英語。

で、プリントアウトしてしばらくのち。脳内に暗雲が。。。
「存命の歌手の歌詞の引用っていいのか?」と。

歌詞もことばも絵画と同じ表現物であり、あたかも自分の言葉のように(その意図はなくとも)掲載することは避けたい。
会社の年賀状、と言えば商用ツールとも取れますが、塾生さん・卒塾生さん(住所を知っていたり賀状をくださる方)と、お世話になったところにのみにお送りしている年賀状には喧伝の意図はなく。(それはそれでいいのか、というツッコミはさておき)

しかし私の思いどおりに受け取ってくれない方もおられるであろう前提のweb上では「歌詞なしバージョン」のビジュアルで掲載することにしました。(上部の画像もまた然り)

洋楽の歌詞を和訳しているサイトなど時折見ていたのですが、歌詞(一節であっても)掲載の権利についての意識が甘かった…。慌てて調べるも、調べるほどにグレーゾーンで。
下記がわかりやすい記事でしたのでご紹介(ブログやサイト掲載の例ですが細やかに書かれていてとてもわかりやすいです)。

◆ Life Lyrics/歌詞と著作権。ブログなどのサイトの記事を書く前に知っておくべきこと。
https://vimclip.jp/copyright-wordsofsong/


あとは各人にコメントを書くだけ、と思っていたところ、渋面でうにゃうにゃ言い始めた私に母は呆れ顔。

 母「いや…そこまで考えなくても。塾生さんはそんな風に捉えないでしょう」

 私「あああ、しかしだね、表現にまつわる子らと相対しているというのに…私はなんと浅はかな」

 母「も〜、じゃあ刷り直しなさい!モヤモヤして年越すのは良くない!」

 私「あ〜、うう〜、今の私に反論をください…さすれば…う〜む、いやでも然しだな」

 母「自分が納得できてないんだから意味ないでしょう!
   もう、年賀はがき取り替えに行ってくるから!早くレイアウトやりなおす!」


 (バタン、扉が閉まる)

 私「あああ…すまん…、誠に申し訳ない、母上…(泣)」

…という寸劇の末、プリントアウト分(引用元表記なし)は、すべて刷り直しとなったのでした…。
絵を描いてOK、じゃない。それが年賀状…。。

ちなみに年賀状販売期間中は『書き損じ』として年賀状と交換していただけました(5円/1枚)。
豆知識。
※期間外は年賀状に取り替えてもらえません。切手かハガキと交換(5円/1枚)支払いになるので要注意です

ありがとう郵便局さん、
ありがとう郵便局まで往復ダッシュしてくれた母みちこさん…(もう頭が上がりません)。


結果、年賀状では引用元(作者、作品名、制作年度)をきちんと明記し、作者さんへのリスペクトを表す方法をとりました。
(が、グレーゾーン感は否めないのであまりおすすめはできません。著作権が切れている作品ならばokと思いますが)

・・・もちろん最善策は『自分のことば』なのですけれども。

2021年も引き続きのコロナ禍の中、多くの方と出会い、
また多くの子らの状況や懊悩を思い返しながら制作した賀状に添えたいことばは、これしかなかったのです。

そんな制作裏話でした。


そしてありがとう、シンディ・ローパー。
▼ Cyndi Lauper『True Colors』/YouTube(Official HD Video)より


受験生たちの合格のご報告&塾生さんとの日々の出来事はまた改めて。。

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