2014年09月05日

はや一年。

はや1年。


はや9月。

9月8日は塾長の一年祭(仏式での一周忌)となります。

夏休みで帰省中の卒塾生さんたちの訪問が続いたこともあり
日々の雑談の中にふと、あたりまえのように登場する塾長。

「塾長ならぜったいこうする!」
「あの壊れてるモチーフも…やっぱり、塾長ですか?」
会話の中に(時にはモノマネ付きで)現れる姿は相変わらずで。

塾長をご存知でない、或いは、関わりの機会が少なかった塾生さんも
そんな会話に興味深げな様子…。

これからも月日は流れてゆきますが、…はや、1年。

笑顔の会話の中にいきいきと在れることは、
幸せなことのように思うのです。

あっという間の一年でした。

当時の受験生が、高校生・大学生となり、2年生は新たな受験生へと。
少しずつニューフェイスも加わる中
控えめだった子が着実に力をつけ、貫禄あるレギュラーとなっていたり。
描けない、となかなか腰を据えられなかった子が
徐々に集中力を高める術を得て、昔の自分の絵に照れてみたり。
ひとりひとり、みんな、去年と違う自分になっている。

他愛のない日常や創作に関わること、哲学、これからのこと、今までのこと。
制作の最中、手を入れさせて頂くさなかや後片付けの時、皆さんといろんな話をします。
日々感じたことを書き連ねれば際限がないほどに。


すこし私自身の話をしますと…
めまぐるしい日々の中、立ち続けるためには悲しみに沈むことができない私共のぶん、
哀しみ、懐かしんでくださる…生徒さん、保護者様、お仕事関係の方々の言葉や存在に、
救われる思いでした。

おかしな話ではありますが
私は未だ、父の不在にリアリティを持てていないのかもしれません。
日々、自分の心に問いかけ、判断し行うことの中に
父のこれまでの教えや、培わせてもらった経験が強く息づいていることを感じます。

それが、時が経つほどに実感が薄らぐ理由であるならば、
教わり、私なりに育んできた「これ」を、
訪れてくださる塾生さんに、少しでも渡してゆきたいと思っています。

父と深く関わった方や卒塾生さんも、同じような心持ちでいてくださるならば…
とても嬉しく思います。




さて、上述しましたが
7~8月は、夏休みで帰省中の卒塾生さんたちの訪問が続き、にぎやかな日々でした。
作品の写真などを持参してくれる方も多く、
現塾生さんとタイミングが合ったときには、質問タイムが始まったり
人物描写のためのモデルをつとめてくれたり…とさまざまでした。
いつもながら、皆に感謝です。

卒塾生スナップ

以下、卒塾生さん特集となります。
少し長いですがおつきあい頂けたら幸いです。

◆ムサビ卒・Yちゃん、改めましてご結婚おめでとうございます。
受験コース卒塾生初の、お嫁さんとなったYちゃんは、現在母校の美大で働いています。
10代の頃から、様々なことに興味を持ち取り組んできた数多の引き出しや、
真剣に道を模索し続けてきた(している)なかで生まれた
様々な“つながり”を通じて開かれてゆく、彼女のこれからが益々楽しみです。
屋上で100号を制作していたあの夏からもう4年…かしら。

◆ムサビ芸術文化学科1年生、Sちゃん
変わらぬ朗らかさで、学生生活の様子を話してくれました。
お渡ししたお父様との2ショット、とても素敵な表情に撮れたと思うのですが…どうでしょう?

◆京都造形芸大、イラストレーションコース2年生のSちゃんは
一昨年見せてくれた赤い前髪からさらにパワーアップ。その色は、ムラサキ…!!
染めたてはもっと鮮やかだったそうですが、落ち着いてきれいな色でしたよ。
現在イラストに留まらず、立体やアニメーション、様々なことに取り組んでいるようです。

◆いつも期待を裏切らない、嵐のような訪問をしてくれる
京都造形芸大、こども芸術学科4年生のYくんは
塾長作の立体をデッサンしてゆきました。
パワフルなトークで、後輩たちを何度も笑いの渦に…!皆キミのファンになってますよ(笑)。
9月7日には母校・池田高校でライブペイントを行うそうです。

◆大きなリュックを背負って現れた崇城大学デザイン科2年生O君は、
1年次からの課題の詰まったノートパソコンを持参。
試行錯誤し取り組んだ制作物をたくさん見せてくれました。(開塾前で残念!皆にも見せたかった…)
体調をずっと心配していたのですが、元気になって、本当に良かった!
いきいきと課題の説明をしてくれる様子が嬉しかったです。

崇城大学(熊本県)は、鹿児島から一番地理上近い4年制の私立総合大学です。
このところ様々な学校での制作物を見せてもらっていることもあり、
呼称はおなじ『デザイン学科』なれど、学校ごとに個性ある課題、興味深く拝見しました。


◆京都精華大学プロダクトデザイン科2回生のJくん。
学校の課題以外で取り組んだコンペ作品やアイデアノートも見せてくれました。
紙質へのこだわりの話など、年を経るごとに話の幅が増えてうれしい限りです。

◆同じく京都精華大学イラストレーションコースのRちゃんは課題を進めるために連日来塾中。
受け答えが大人びて、スタッフ皆感動…!の矢先、課題を行うパソコンそのものを忘れてくるうっかりさん。
熟考しすぎて手が止まりがちな記憶がありましたが、さすが大学生。
Rちゃんワールドが、益々花開いてきたように思います。

◆現塾生のためにスーパーモデルをつとめてくれたのは、ムサビ3年生のRちゃん。
モデルをつとめる前日にパーマをかけるフェイント&なかなかの密度の柄モノを着用しての登場!
(ランダムな並びでない柄に、彼女の後輩への愛を感じました…笑)

◆岡山県立大学でテキスタイルを専攻しているKちゃん。
久々のデッサンとのことでしたが、変わらぬ『Kちゃんタッチ』の絵が嬉しかったです。

Rちゃんをモデルにした素描の数々
▲Rちゃんをモデルにした素描の数々

それぞれが、日々を別のフィールドで過ごしている『他人』である後輩諸君や
同学年生、塾生さんに、今の自分が取り組んでいることを
照れずに『わかりやすく』『伝える』ことは、プチ・プレゼンテーションともいえます。
伝えることはコミュニケーション。

日常のコミュニケーションがすこし苦手でも、
制作したものに『こだわり』があればこそ、自分の言葉で伝えたい、と思うようになります。

受験生の頃は寡黙で言葉が出づらかった子が、
笑顔で説明してくれる様子はとても嬉しいものです。

『大学生、スゴイ~!』と感嘆のまなざしで見つめる高校生。
君たちも数年後には、こうなっているのだよ。
数年前は彼らも、君たちと同じように迷う日々を過ごしていて。

そして大学生は新たなる懊悩、自信、希望…いろいろなものがないまぜの中でたたかっている。
大人もまた…。
試練に終わりはないようです。

あきらめないこと。
模索し続ければ。捨ててしまわなければ。必ず何らかの答えが見つかる。
創作においても、様々な事柄においても言えることのように思います。

もう一年。でも、道は続きます。
これからもよろしくお願い致します。


初盆や一年祭にあたりお気遣いをくださった方々、ありがとうございました。
お問い合わせいただいた方も、ありがとうございます。
格式張ったことが苦手な塾長です。お気遣いはされないでくださいませ。


入塾者様募集再開の告知は未だ行っておりませんが、
直接お問い合わせ頂き、当塾の事情等ご理解の上で入塾をご希望頂き、
私どもでもご希望にお応えできると判断させて頂いた方の受け入れを、徐々に進めております。
昨年中にお断りをしていた方々、大変申し訳ございません。

All Student Art Festival GAKUTEN

同じカテゴリー(日々)の記事画像
2023年始のご挨拶
下小野田 夏子 展 [初個展]
2022年始のご挨拶
2021年始のご挨拶
2020ご挨拶と2019_下半期出来事
2020ご挨拶と2019_上半期出来事
同じカテゴリー(日々)の記事
 2023年始のご挨拶 (2023-01-03 14:08)
 下小野田 夏子 展 [初個展] (2022-04-14 10:29)
 2022年始のご挨拶 (2022-01-05 11:26)
 2021年始のご挨拶 (2021-01-03 11:04)
 2020ご挨拶と2019_下半期出来事 (2020-01-09 15:16)
 2020ご挨拶と2019_上半期出来事 (2020-01-03 17:58)

Posted by いづろ画塾 at 19:41│Comments(0)日々卒塾生
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
はや一年。
    コメント(0)