2023年08月13日
濵田千晴 展

卒塾生の濵田 千晴さんが2度目の個展を行います。
【濵田千晴展】
[日時]8/23(水)〜9/02(土)会期中無休|12:00〜18:00 最終日17:00まで
[会場]GALERIE PARIS|横浜市中区日本大通14 旧三井物産ビル1階
[アクセス]
みなとみらい線「日本大通り」駅3番出口すぐ
JR根岸線「関内」駅南口、徒歩8分
横浜市営地下鉄「関内」駅徒歩8分
※個展DMを画塾ドアに掲示しています。欲しい方はお声掛けくださいね(残部少)。

[作者コメント_個展DMより引用]
本展のメイン《岩舟ヲ理解スル為ノ儀式》(2020〜) は、様々な場面に岩舟が散りばめられた巨大な絵画です。「岩舟」とは濵田が幼少期、鹿児島で祖父に教えて貰った山中にある秘密の巨大岩です。
他に小作品《夢日記シリーズ》(2023)なども制作している濵田は、知りたくとも簡単には理解できないものを理解しようとする過程に興味を持ち制作を続けています。

今回は、濵田さんが2020年より制作している渦巻き状のインスタレーション作品《岩舟ヲ理解スル為ノ儀式》が、ついに初お披露目されます。
コロナ禍中の試行錯誤や思考の変遷、自己宇宙への回帰、また、一般的に『あたりまえ』とされている『パネルに貼られた絵を・壁に架け展示すること』への疑問と実験的試みを見ることができます。
『目に見えないもの』をテーマに日本画材を主に用いて作品を制作してる濵田さんの作品世界・展示空間を、皆様ぜひご高覧ください。
近年では立体作品にも意欲的に取り組んでいる濵田さん。
彼女の日々の活動や作品は下記WEBサイトやInstagramで見ることができます。
◆濵田千晴 WEBサイト
◆濵田千晴 Instagram
小塾ブログ内、濵田千晴さん1回目の個展(2017) 紹介記事は下記。
◆濵田千晴 展(濵田千晴さん初個展)
…武蔵野美術大学大学院 造形研究科修士課程 美術専攻日本画コース 在学時に開催した初個展の告知記事。
◆初個展おつかれさまでした。(濵田千晴展 個展レポート)
…撮影取材に行ってくれたのは、これまた卒塾生。当時女子美術大学メディアアートコース1年生だったカメラ女子・日向子さん。彼女は現在お菓子メーカーさんのデザイナー&映像クリエイター(&声優)さんとして活躍しています。ヒナちゃんの活動についてはこちら。
濵田さんは卒塾後も大学・大学院在学中にもやりとりがあり、帰省の際に訪れてくれる卒塾生さんのひとりです。
塾生さん達にポートフォリオとともに快く制作のお話などをしてくれます。
その真摯な制作姿勢や作品に、塾生さんたちの中にも彼女のファンが多数いらっしゃいます。大学の後輩になった子も。
卒業後もありがたいことにやりとりが続いており、様々な会話やメールのなかで目を開かせてくれる、頼もしい存在です。
亡き父・塾長が送り出した最期の世代の卒塾生さんでもあります。
彼女の作品とこれからを、ともに応援していただけると幸いです。
2020年01月02日
2020展示情報

2020年始、嬉しいことに卒塾生さん・塾生さん展示の機会が多く…今回は記事にすることにしました。
「私もやります!」という塾生・卒塾生さんは、いづろ画塾までご一報ください。
1つ目は濵田ちゃんこと、濵田千晴さん。
最近は『簡単に手がとどかないもの』をコンセプトに、仏教美術等も研究しています。
2019年に武蔵野美術大学大学の大学院を共に修了した脇野あやさんと2020年1月、二人展を行います。
《濵田 千晴》

濵田千晴・脇野あや 二人展 “彼処”[会期終了]
2020/1/4〜12 12時-19時(最終日17時まで・会期中無休)
会場:東京九段耀画廊 https://www.yohgarou.com/
武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻日本画コース修了(両名 卒業制作・修了制作優秀賞)
気鋭の作家二人による展示。大学院修了から約1年。プロとしての今回の展示、楽しみです。
・濵田千晴 在廊予定日…1/4,5,6,11,12
・脇野あや 在廊予定日…1/8,10,12
濵田ちゃんの個展に関する当ブログ内記事はこちら。
◆濵田千晴 展(濵田千晴さん初個展!)
◆初個展おつかれさまでした。(濵田千晴 展レポート)
▼Pinterest『濵田千晴』作品
2つ目は馬場ちゃんこと、馬場梨里花さん。2019春に第一志望・武蔵野美術大学日本画学科に入学しました。
馬場さんはどちらかというと写実寄りでなく、彼女独特の面白い色遣い・世界観の持ち主。大学での日々を経てどんな画を描いているのか…とても楽しみです。藤本さんは馬場さん曰く『高い彩度の色彩で、自分と真逆のアプローチの絵を描く』とのこと。「だからこの二人で展示をするのは面白いと思ったんです」と。
《馬場 梨里花》

二人展ーまろやかな水槽ー 馬場梨里花・藤本恭子[会期終了]
2020/1/28〜2/2 13時-19時(最終日18時まで)
会場:CLOUDS ART+COFFEE http://cloudsartcoffee.com/index.html
武蔵野美術大学日本画学科の馬場梨里花さん&藤本恭子さんによる二人展。
馬場ちゃん初の自主展示となります。…ファイト!
年度は違えど、武蔵野美術大学日本画学科の先輩・後輩にあたる濵田さんと馬場さん。
濵田さん大学院2年生・馬場さん高校2年生の2月に画塾で面識があり。共にイーゼルを並べて着物モデルさんを描きました。
馬場ちゃんmeets濵田ちゃん(with 睦実さん)についての当ブログ内記事はこちら。
◆画がつなぐ出会い~久木田泰子さま、ご家族への感謝に寄せて~
▼馬場梨里花 作品ページ(いづろ画塾ギャラリー)

3つ目は、牧田紗季ちゃん。

《牧田 紗季》
◆アートのチカラ[会期終了]
2019/12/28(土)〜2020/1/7(火)
会場:伊勢丹新宿本店6階アートギャラリー(1/1休)
絵馬の展示は1/2〜|45名の作家が「青春」をテーマに絵札を描いた青春かるた。原画45点をかるたと共に販売。出品作家が制作した絵馬コーナーあり。
◆山本冬彦が推薦する若手作家小品展 Ⅵ[会期終了]
2020.2.6(木)〜2.15(土)11:30〜19:00(※日曜,最終日2/15は17:00まで) レセプション:2/8(土)17:30~
会場:ギャラリー枝香庵(えこうあん)|東京都中央区銀座3-3-12 銀座ビルディング7F
牧田さんほか、多様な作家作品が展示されます。お近くの方は是非。
詳細→https://www.share-art.jp/event/views/281479
◆牧田紗季 個展‘こころの奥には何がある’

会場:s+arts(東京都港区六本木)
※日程がさらに変更になりました。ご注意ください
◆KENZAN2020
2020.6.25(木)〜6.29(月)11:00〜19:00
会場:東京芸術劇場
牧田さんは詩の挿画ほか、精力的に活動しています。
『こころの澱』を昇華させるような静謐・時に痛く…優しい世界観。
2013年 京都精華大学 芸術学部 造形学科 日本画コース 卒業
2015年 多摩美術大学大学院 修士課程 絵画専攻 日本画領域 修了
展示・受賞・掲載歴等はこちら(牧田紗季HPより)
▼活動は下記にて要チェックです。
HP https://mktsk.jimdo.com/
tumblr http://makitasaki.tumblr.com/
Instagram https://www.instagram.com/sakimakita
▼Pinterest『牧田 紗季』作品
現塾生・卒塾生も頑張っています。
【第23回 松陽芸術祭】

[美術科・美術部,書道コース・書道部][会期終了]
2020/1/21〜26 9:00〜18:00(最終日15時まで)
会場:歴史資料センター黎明館 第1,2特別展示室
[音楽科卒業演奏会]
2020/2/1 12:00会場 12:30開演
会場:宝山ホール
美術科、今年は1階(高3)・2階(高1,2)で展開。
通塾時には中学3年生だった元気くんと佳歩ちゃんがポスターとDMを持参してくれました。はや高校3年生。当時の彼らが同じ空間で描いていた大学受験生のお兄さん・お姉さんは大学3年生に。各々の成長と時の流れの早さを感じ…感慨深い日でした。
彼らの後輩にあたる花香さんと和沙さんは時々チケット制で通塾しています。
▼高2 花香ちゃん 作品ページ(いづろ画塾ギャラリー)

▼高1 和沙ちゃん 作品ページ(いづろ画塾ギャラリー)

【第18回 姶良10号美術展】[会期終了]
2020/1/17(金)~2/2(日)姶良市文化会館(加音ホールホワイエ)
9時〜17時(※火曜休館・初日は10時からの表彰式終了後より開館)
▼姶良10号美術展 詳細
http://www.city.aira.lg.jp/shakyo/kanko/bunka/bunkajigyo/10go.html
一般塾生の貴美子さんと真弓さんが[特選]受賞。おめでとうございます!
真弓さんは自由なスタイルで抽象的な絵を描かれます。“真弓節”ともいえるユーモラスかつ哲学的な語り口が魅力。
▼一般 真弓さん 作品ページ(いづろ画塾ギャラリー)

いつも朗らかな笑顔で場をなごましてくださる貴美子さんは年明けから目の手術。快癒を願っております。
▼一般 貴美子さん 作品ページ(いづろ画塾ギャラリー)

前半展示は東京に集中しているので、見に行くことがなかなか難しいのが悲しいですが…。
東京近郊の卒塾生さんや所縁の方、偶然このページを見て「お、気になるぞ」と足をお運びいただけたなら幸いです。
2017年09月03日
初個展おつかれさまでした。

8月後半。
卒塾生・現在武蔵野美術大学大学院1年生の日本画家・濵田千晴さんの初個展がありました。
東京へ行くことはできないけれども、せめてもの応援に…!とお花を贈り、
女子美メディアアートコース1年生のカメラ女子・ヒナちゃんに取材をお願いしました。
快く引き受けてくれてありがとう。
会場へ行った彼女から、たくさん画像を頂いたのでここで紹介させていただきます。

濵田ちゃんワールド溢れる会場。

▲会場は『ぎゃらりぃ朋』。落ち着いた雰囲気のギャラリーだったそうです。

▲ギャラリーに置いてあった雑誌の展示案内。文章内容は下記。
“武蔵野美術大学卒業。初個展となる今展では、人物などを独自に咀嚼した0号〜120号まで約14点展示予定。武蔵野美術大学大学院在籍。”

▲先の雑誌に掲載されていた『諦め飽和』。タイトルが独特なのも彼女の特徴かなと。


▲和紙に岩絵具、色鉛筆、アクリルの作品。
現在日本画に挑戦中の塾生さんがいらっしゃることもあり『岩絵具+アクリル』もありなのか…とちょっと驚き。



▲『アミダクジ』
塾生女子達から「かわいい!(…という表現で良いのか迷いますが 笑)」と好評でした。
年度は違えども卒塾生さんの初ステージに、今年卒塾したヒナちゃんが行ってくれたこと、
二人が出会い話をしたことがなんだか感慨深く…じーんとしてしまいました。
初のギャラリー撮影はドキドキだったことと思います。いろんなことに挑戦・吸収しようとしている彼女もまた、今後が楽しみな子のひとりです。
たくさんの写真群のあとに、もう1点画像が届き…
『ちゃんとお花も飾ってありました(*´ー`*)
また何かあれば撮影してきますのでいつでも言ってください!』…とのこと。

▲1週間の時を経てだいぶしおれてしまったようですが…花たちもよく頑張ってくれました。
東京のギャラリーへ花を贈ることは初めてで、実は私もだいぶドキドキしました。
コメントも、写真を送ってくれた心遣いも嬉しかったですが、
すこしタイミングをずらして花の写真を送るセンスに感心したのでした。
画像は塾生さんたちとワクワクしながら見させていただきました。
絵画系の進路を志す子たちが特にキラキラの目で静かに強く、画面を見つめていたのが印象的でした。
濵田さん曰く、
『初日は作品の説明をどこまでするかを探りながらの在廊でしたが、いろいろな方とお話が出来よかったと思っています』とのこと。
ギャラリーにいらっしゃった方から『ブログ(画塾)拝見しましたよ?』とお声掛け頂くこともあったそうです。…ささやかながら一助となれたのかな。
本ブログをきっかけに訪れてくださった方々、心よりありがとうございました。
初めての個展。そして継続してゆかねばならない制作と展示。
これからがはじまり。
彼女の前途が明るく開けていくことを心より願い、応援しています。

濵田千晴さん。個展DMに使用されていた作品とともに。 photo by Hinako
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2017年07月23日
濵田千晴 展(濵田千晴さん初個展!)

【濵田千晴 展】
8月19日(土)〜8月26日(土)※20日休廊
12:00~19:00(最終日17:00まで)
場所:ぎゃらりい朋(地図はコチラ)
武蔵野美術大学大学院 造形研究科修士課程 美術専攻日本画コース 在学中の濵田千晴さんが初の個展を行います。
独特の世界観、色彩。原画で是非ご体感ください。

東京近郊の卒塾生さん、ゆかりのある方もそうでない方も。
ひとりの画家として歩み始めている彼女の作品とこれからを、
ともに応援していただけると幸いです。
__________________________________________
千晴さんとは、武蔵野美術大学日本画学科受験の頃からのご縁です。
多弁ではないけれど、マグマのような創作へのエネルギーに満ちた長い三つ編みの女の子でした。
塾長と絵を通して静かなる格闘をしていた…特別な思い出を共有してきた子でもあります。
個展のおしらせDMをいただき…嬉しかったなぁ。その日の画塾が終わってから久々に電話でお話しました。
「大学院進学が決まり、やっと落ち着いてきました」というメッセージとともに東京五美術大学連合卒業・修了制作展のDMをいただいたのは、今年の2月頃。
卒業制作を少しでも見ることで、塾生さんの興味や嗜好に合う学校が見つけられないものかしら…と手に取った雑誌『月刊アートコレクターズ』の「15美大卒業・修了制作特集号」の誌面に彼女の作品を見つけたのは5月。
大学の卒業制作は優秀賞。
横幅2メートルを超える大作、3部作。
会場で実際に作品と相対したら、さぞや迫力あったことでしょう。
→こちらから見られます《武蔵野美術大学|日本画学科|卒業制作優秀作品紹介2016》
高3の頃の彼女が悩みもがきながら描いていた着彩を、今は憧れの目で見つめる後輩達がいます。
…たくさんの思いがあると、なかなか言葉にするのは難しいものですね。
これからも心から、応援しています。
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2015年02月13日
人物デッサン会★0207

「人物を、描きたい!」
希望の声が多いなか、時間が合えばスタッフにモデルになってもらったり、
塾生さん間でモデルを代わりばんこする等、人物クロッキーの場を設けていたのですが…
帰省中、タイミングよく遊びにきてくれたムサ美生・YSちゃんにモデルを依頼。
快い承諾を頂き、先日2月7日(土)、人物デッサン会を行うこととなりました。
芸術文化学科1年生のYSちゃんは、実技系の授業に一段落つき、「芸文科として、自分は今後何をしていくべきか?」という思索の真っ最中。
現在の画塾内の需要も勿論ありますが、これまでの『描く側』でない、『描かれる』対象としての“絵画モデル”体験も、なにかしら得るものがあるのでは…とも思った次第です。
…おととし2月の、今と同じく寒さ厳しい時期。当時受験生だったYSちゃんの、試験出立前日のことでした。
壁一面に貼っていた彼女の大量の作品群をはずして持たせようとした際、
『はずす前に、撮影してもいいですか? ・・・うわぁ、“YS展”だぁ…。』
構えたスマートフォンの画面を見つめ、呟いた彼女の姿が印象的でした。
・・・そして現在。
望んだ学校の合格を得、熟考し選んだ進路に至った彼女の、
「いろんな人が描く私が、どんな感じになるのか…楽しみに来ました!」とのことばに、
「…別の意味での“YS展”、…だねぇ。」
…そう返すと、彼女も当時のことを覚えていたようで。
思わず、ふふ、と笑い合う舞台裏でありました。
クロッキーのち、固定ポーズで休憩を挟みながらしっかりモデルを努めてくれました。

「休憩後も服のしわがほとんど変わってなかった…スゴイですね」と、SYクン。
ずっと同じポーズで、視線に耐えるしんどさ。…体感した者には、ワカル筈。
といっても、人によって感覚は異なるようです。
YSちゃんの場合は、考え事をしたり
塾生さんの絵にアドバイスしている声に
『このあたりのことを言っているのかなー?』と想像しながら過ごしていたそうです。
モデルさんの最後のポーズ時間終了を告げるも、鉛筆の音がやまない中
『…もうちょっと、座りましょうか?』と言ってくれました。

▲ 作品制作に悩んでいた高1・Yちゃんのために屋上での撮影にもつきあってくれました。
…折角の貴重な機会、質問タイムにしてみました。
『どうして芸術文化学科を選んだんですか?』
『どこに住んでるんですか?』
『なぜムサ美に行きたいと思ったんですか?』
質問にウ~ン、と眉をしかめ悩んだり、
クルッと大きな目を上に上げて考えながら話すモデルさん。
言葉のキャッチボールの中、時折笑いが起こる、和やかな場となりました。
先ほどまでぐっと引き結ばれていたモデルさんの口が、ふわりと開いて言葉を紡ぎ、笑む。
表情や発音とともに、額や、頬から顎のライン、
動作が混じれば肩から首のラインや、背骨を軸にした身体が次々変化します。
固定ポーズではわからなかった
「なぜこのような形状になっているのか(みえるのか)?」というところや
「関節や筋肉のつながり」が、みえてくる。
そうすると、描く側の『気持ち』も、変わってくる。
(どんな雰囲気の人物として、存在として感じ、自分はどんな絵にしようとしているのだろうか…?)
…グッと入り込んでいくと、
やはり『生身の』『ひと』と相対し、描いている。
そんな事実に、改めて気づきます。
そんなことを各々感じてくれたらいいな、と思いつつ。
ゆるやかに終えたデッサン会でした。
YSちゃん、モデル三昧の一日でしたね。
ありがとう。心から感謝しています。お疲れ様でした!
…さて、“YS展”開幕です。


<左>座っている椅子までしっかり描いた、高1Yちゃん
<右>モデルさんの凛々しい表情にグっと迫った、高2Oちゃん

<左>人物モデルを前にしてのデッサンは初めて、との新塾生、一般の部・Kさん。健闘しましたネ!
<右>人物描写の習熟を目指すSYクン。「収穫の多い1日でした!」とのこと。

▲ ムサビ大通信2年生、Kくん。当日は鉛筆のみでしたが、後日もアクリルガッシュで描き続け、仕上げました。
Kくんは、受験生だったYSちゃんと共にイーゼルを並べ描いたこともありました。
同世代の受験生たちが各々の進路へ旅立ってのちも、大学の課題をコツコツとこなしながら描き・創りつづけ、他の学生さんにとっても、よき『画塾の憧れの先輩』となってくれました。
今春、東京へ旅立ちます。
新転地で、より大きな学びを得られることを願っています。
後輩諸君は、悔いなきよう、Kくんの描き方やものづくりの姿勢、しかと吸収しておいてね。
そして、別れを惜しんであげてください。…もちろん、またいつか会えるけれど。
連日のように在塾していたKくん。遠く離れてもここを、『第二のhome』のように思ってくれたら、と思います。
関東方面の卒塾生さんたち。
皆にも似た、謙虚で優しい頑張りやの、いづろの弟分です。
よろしくお願い致します。
松陽高校を目指して中学2年生から通塾してくれていたAちゃん・Nちゃん。
推薦入試、合格おめでとう。
長い日々があったからこそ、受験対策以外にも様々なことを体験してもらえたように思います。
一見回り道のような『それ』を重ねながらも得た、本年度の結果。…嬉しいです。
塾長や、私共とのこれまでの日々が、今後の創作のなかで、少しでも役立つこととなれば幸いです。
これまでの自分たちの頑張りの蓄積や、応援して下さったご家族の皆様、
そしてなにより『絵を描くことが、たまらなく好き!』というあなたたち自身の情熱が、最大の味方です。
受験前に訪れてくれた松陽高校1年生、Tちゃん&Sちゃんコンビ。
1年前は『松陽生になりたい!』と、互いに切磋琢磨し合いながら過ごしていた彼女達。
当時の必死な彼女達の背中を見てきた、受験生の後輩二人にエールを送ってくれました。
改めまして、激励のことば、ありがとう。

▲ 遊びにきたつもりが、流れでデッサンすることとなった松陽生と、
美術鑑賞の作文対策中、の中3コンビ(左下)。素敵な先輩後輩になってネ。
塾長と実際に会い、学ぶ機会のあったこどもたちをしかと送り出すことが私の使命…、と思い、できる限りのことを伝えたいと過ごしてきました。
しかし『とき』が流れるのはあまりに早く、常に出来事は起こります。
なんとか対応し続けてはいるものの、ただ、できる限りのことを…!と未だ走り続ける日々です。
新たな塾生さんとの出会いがあり、別れもあり。
レギュラーの嬉しい旅立ちを、すこし寂しく感じたり。
旅立った子が、大人の顔になって訪れてくれたり。
そして今なお、通い続けてくれる方々。
それぞれのご希望に添えるよう、精進するばかりです。
…日々はながれてゆきます。
2014年11月21日
かわいい子らの旅-2

11月15(土),16日(日)に鹿児島中央駅前の広場で催された『ストリート美術館』に一般・学生合わせて、11名の塾生有志が出展しました。
『塾生有志!』…とは言えど、当塾&塾生さんたちにとって、はじめてのグループ展示です。
出展者は学生~社会人と年齢も通塾日も異なる方々。打ち合わせの席を設けることがなかなかできないため、『画塾としての展示ではない』、としながらも、準備においては若干でしゃばることとなりました。
集まる作品数が未定であったため、w180×h90cmの自立型ボード(両面使用可)を1つレンタルし、あとは画塾のイーゼルや机を持っていけばいいかな?…のんきに構えておりましたが、
開催日が近づくにつれ、「これも必要では?」「模擬スペースをつくって計画を立てないと…!」と…徐々に緊迫感がでてきました。
グループとして出展する上でやらねばならないことが、実は山積していました。
たとえば…
・出品者は何名か、作品点数はひとり何点か?看板は誰が描くのか
・作品に添える作品名と作者名のプレート制作(各人にタイトルを付けてもらう)
・額縁の必要の確認や、立体作品の展示方法の考案
・今後の活動を考えている方のアーティスト名刺の制作サポート(…デザイン会社ですので)
・出展の際の常駐者のローテーションをどうするか?
…等々。
前日・当日朝まで額縁の塗装や額縁裏の釘入れ、パネル貼り、看板制作に皆で追われる日々でした。
慌ただしい雰囲気に、最近入塾したYちゃんが鉛筆デッサンの手を止めてはまわりをきょろきょろ。
「なんだか今日は、工房みたいですね~」と、周囲の様子に興味津々。
Kちゃん&Fさんは購入してきた額縁(100均)に、作品の雰囲気に合う色合いで塗装。
しかし、いざ作品を入れてみると…
「額縁と作品の間に片方だけ隙間ができちゃいました…」
「ウ~ム・・・・・切るしかあるまい!」
額縁の余分な丈を測り、最近大活躍中の電気のこぎりで垂直にカット。ヤスリで面を整えボンドで接着・固定。
隙間はパテで埋め、目立たぬように再塗装!・・・嗚呼、DIY。

▲左:Kちゃん作品、右:リョウ(F)さん作品。白い額縁がサイズを調整したもの。リョウさんの黒い額縁は、内側に朱色を入れたことで漆のような印象になり、和風なイラストと非常にマッチしました。
さて当日。
朝7時前ごろから車に作品を詰めはじめ、軽自動車2台(うち1台はもう1往復…)で搬入、展示準備に向かいました。会場の広場にはテントがずらりと並び、展示を始めている方もちらほら。
ステージも準備されており、活気ある雰囲気です。『ストリート美術館』の名のとおり、設営中から通行される方々が鑑賞をはじめられたり、鹿児島中央駅前という場所柄、外国からの旅行者も多数いらっしゃいました。
いち制作者としての『出品』ならば、作品を制作し、合う額縁に入れ(或いは制作し)、搬入!…となるのですが、今回は展示まで自らで行わなければなりません。
先日塾生2人が個人で出展し、さまざまな印象を得た“アートマ”翌週ということもあり、今回は各々の塾生さんの作品が『活きた』展示となるようにしたい、思っておりました。
チーム名は、投票(?)により決定した『がじゅまる』。

▲看板<制作/左:Mさん、右:Kくん>と展示スペース(1日目)。
集まった作品群の色合いやサイズ、傾向は多種多様。
前記事では『個人ブース』内に、『ひとりの多個性』を置くと、大切な『個性』がぼやけてしまう、と記しましたが、今回は『多個性あふれること』が前提のグループ展示。また、テント内の展示でもあり、前回とは勝手が異なります。
作品の配置・バランス・見る方にとっての入りやすさと見やすさ、一足踏み入れた後の目線や歩く動線などを考えながら、
『客観的に見てみよう』とスペースから少し離れてはためつすがめつ何度も話し合い、パネルやイーゼル、立体作品の位置調整を行いました。(時間帯に応じて自主的に調整も行っていたようです。エライ!)
真白な幅180cmパネルには額縁作品を掛けるためにK君がトンテンカンテンひたすら釘を打ち、
パネルや紙作品の裏には、FさんとMさんが両面テープをせっせと貼りました。
同作者の作品は寄せて配置。ネームプレートもその作品の近くに。
真っ白なボードにバランスよく配置していく感覚は『立体レイアウト』。

▲会場メインステージと準備風景。メインステージではライブペイントが行われ、賑わっていました。
ばたばたと準備するさなかも、場所柄でしょうか、既に鑑賞をはじめる通行人の方がちらほら。
まさに「ストリート美術館」…!と感心。
時間が迫る中
「この絵の並びは横に配した方が魅力的に思うけれど、どうかな?」
「ネームプレートはここに貼った方が、バランスいいですよね」
「今日は風が強いね~、イーゼルに絵の裏のひもを掛けて固定しよう!」
…バターン!
「うわ~!Yちゃんの作品が倒れましたー!」
「額の端が割れたー!」
「木工ボンドで留めて、しばし目玉クリップで固定しておけば大丈夫!でも次の配置、気をつけよう!」
・・・緊張感あふれる準備タイムでした。
鑑賞者さまへの対応は、常駐の塾生さん達が担ってくれました。

▲結果的に画塾内の実行委員会(?)となった皆さん。ありがとうね。
先日アートイベントに個人出展した大学生のK(鳴嶋)君とF(リョウ)さんは、額縁作成や設営に活躍。
K君のロバ人気も健在でした。今回は広々と置けたので、足下のニワトリくんにも注目が集まりました。
Fさんは展示2日目『ゼンタング』なる描法で展示パネルを装飾。
彼女とともにパネルを装飾してくれた社会人Mさんはイベント前に連日、仕事帰りに看板制作や、自身の作品に雰囲気ピッタリのオリジナルの流木フレーム(休塾日、お母様と海に流木を拾いにゆきました)づくりに精を出しました。鑑賞者さまへの落ち着いた対応に、普段の働く姿がキラリ、垣間見えました。
搬入搬出にはお母様にも多大なご協力を頂き、心から感謝しています。
常駐&搬出に協力してくれたS君。アニメーションの原画マンを目指し学業の傍らコツコツと鍛錬を重ねています。
今回の展示で『多くの人に見てもらうこと』『仲間と展示する』体験は、大きな刺激になったようです。次回は、即席クロッキーに挑戦…できるかな?
塾生さんたち皆さん、展示された自分の作品を見たり、他の出展者・鑑賞者との交流などを楽しみ、たくさんのことを得たようです。
実際に生身のひとと相対し、自分や他の人の作品へのリアクションを体感したことで、今後の課題を感じたり、ささやかながらも力強い確信を得たり、自分の方向性を改めて考えるきっかけとなったり…。各々にドラマがあったように思います。
社会人出展者・Epimbiさん、感想ありがとうございました。
私が遅筆でなかなか今回の記事が出せなかったため、前記事にコメント&感想を書き込んで下さいました。
個人的には、画塾&仕事のため会場にはあまり滞在できず、会場がいちばん盛り上がっている時間帯の臨場感を体感したり、見に来て下さった塾生さん・仕事関係の方とお会いすることができなかったのは残念でしたが、塾生さんのみで場を切り盛りするという体験で、みんなが一回り大きくなったなぁ…という心持ちです。
(今回の記事で準備時間の記載が多いのはそのためです…すみません。。
各々の体験談等アップしている際は、リンクを貼りますのでご一報下さいね。)

▲180cmパネル両面
スケジュール的にはだいぶハードでしたが、2週続けての、今回のイベントウィークは大変勉強になりました。
総じて、皆にとっていい展示・経験になったと思います。
そのような素敵な場を提供して下さった、ストリート美術館実行委員の皆様、ありがとうございました。
連日の準備や段取りに加え、100組のテントやステージの設営作業。
当日の運営、ステージでのライブパフォーマンスに、個人ブースの展示…
その大変さは想像してあまりあるものがありました。
(もちろん大いなる『やりがい』や『達成感』もあられると思います)
facebookを利用していないため直接の書き込みはできませんが、この場を借りて感謝申し上げます。
貴重な体験をありがとうございました。本当におつかれさまです!

展示を見に来られなかった塾生さんはご希望がありましたら当日の写真などたくさん撮っていますのでお声かけ下さい。
展示に参加し、今後の活動のために展示の写真が必要な塾生さんもお声かけ下さい。
自身のホームページやポートフォリオなどに、おおいに活用していただきたいと思います。
イベント当日も精一杯『いづろ』で頑張ったみんなも、お疲れさまでした。遅くまでみんな本当に頑張った!
明日はまた土曜日。
みな既に『次へ』気持ちを切り替えて走り出しています。
そのステップアップのサポートをしっかり担っていきたいと思います。
2014年11月13日
かわいい子らの旅-1
先日、“アートマ”と呼ばれるTV局主催のアートイベントに、塾生2名が個人出展をしました。
ひとりはムサ美大通信生、Kくん
もうひとりは鹿大生、イラストレーターを志すFさん。
Kくんが初のイベント参加に緊張していた頃、
入塾したてのFさんが『私も初参加するんですよ!』という偶然の一致。
以前参加したという一般塾生、Mさんのアドバイスも受け、
開催日が迫る中、アルバイト、学業、さまざまのこともこなしながら準備を重ねる日々でした。

▲準備に勤しむFさんとKくん
制作で睡眠時間を削るのは致し方なし!
互いに情報交換をしつつ、せっせと準備に励む2人の様は微笑ましくも心配であり…。。
各塾生さんへの対応やデザイン業務に追われる中、祖父が入院したりと(ことなきを得、無事退院できました)、私自身も慌ただしく過ごす中、イベント前日の作品搬入日を迎えました。
搬入時間は開催前日の21時半から…
大きな作品があったこともあり、お手伝い。スタッフとともにヨイショ、コラショ。
軽自動車の荷台がいっぱいになりました。

▲搬入風景と当日のブースの様子
イベント開始は朝10時~なれど、入場は朝の7時。
2日間にわたるイベントの1日目は21時まで、という長丁場。
グループだと交代ができますが、個人にとってはなかなかのハードスケジュールです。
2日間…どうなのかしらん?と心配するも、
本人達によると、
『1日目はフルボッコされたかんじでヘコみましたけど(=自信をおおいに無くした意)
…2日目にはなんだか開き直っちゃいました!』
という、大変たくましい感想を得ました。
何年越しかの参加を経て、より洗練された展示にいきついた…という熟練の出展者も多いようで、
そう思うと、短いタイムラインで若干の立て直しをはかれた事は、彼ら2人にとって良い方向に働いたようです。
今回のように、不特定多数の方が集まるイベントでは、
作者の方向性をより明確に絞り込んで提示する必要があるように感じました。
日々色々試行錯誤しているからこそ、自分の様々な作品を見てもらいたい!
という思いはあれど、それは『作り手側』の思い。
ただでさえ数多の作品が並ぶ会場。
『見る側』の視点で考えると、ひとりの『多個性』がひとつのブース内にあふれると、『個性』がぼやけてしまう。
初見の人にとっては『どこからどこまで』がこの人のスペースで、作品なのか?ということがわかりづらくなります。
今回の広場展示に限定しての話ですが、通路と出展スペースに空間がないため、集まる人が多ければ多いほど『足下』に人の目はいきづらくなるため、設置の際は、作品の配置を高くしたり、大きい作品を制作したり…展示方法にひと工夫が必要なようです。

▲会場を上からみたところ
…しかし、これは『イベント(お祭り)』における話。
自分の作品の展示方法をディレクションすることは大切ですが、それでメインの創作が疎かになるのでは本末転倒のようにも思います。
(かたや、目に見える技術ではなく、『ひとを楽しませる』ことを目的とする方向性もあります。)
『何』を自分の『強み』とするかによって、力をおくべき場所は人それぞれ。
いわゆる正解はないけれど、
『外』に出す。『他者』に見てもらう上では、
『方向性』は何かしら必要であるように思います。
それを無意識的に行うひともいますし、意識的にコントロールしているひともいます。
『じぶんは引き出しが少ないから』、『自分の個性がまだわからない』と嘆いたり、
『それこそ自分の個性なのでは』…と自信につなげてみたり。
創作といえど、アイデンティティに関わる問題はここでも起こる。
正解はない。
模索し続けること。
…そして、ある局面においては『選ばねばならない』自分の個性があるのかもしれません。
話を戻します。

すっかり塾内外で『ロバの人』となってしまっているKクン。
立体作品(ブレーメンの音楽隊をテーマにしたロバ、ニワトリ、ヒヨコ)と
平面作品(イラストや写真をテーマにしたポストカード)で挑みましたが、立体作品の個性が強く、平面作品にはなかなか目を向けてもらえなかったようです。
初日はだいぶ心を折られた模様でしたが、
アートイベントにおけるプロデュース(ただただ一生懸命に創ったものを並べてヨシ、で終わるのではなく、それをいかに見せ、紹介するか、ひとをひきつけるか?を考え、実践すること)の必要性と自覚を痛感し、度胸とコミュニケーション力がレベルアップ。
ロバには80人ほどのチビッコが騎乗し、笑顔になってくれたそうです。
それを楽しみながらも今回の経験を経て、
「やはり自分は絵を、もっと深く、描いていきたい!」と再認識したそうです。

▲先日のラオコーン祭(?)にて新たな描法にチャレンジするFさん
強風で作品の額のガラスが割れてしまったりという、屋外ならではのアクシデントがあったFさん。
こちらも展示や自分の作品にとっての課題を多く得た2日間だったようです。
早くも来年の出展(リベンジ)を心に決めているようです。…頼もしい!
かわいい子には旅をさせろ、という言葉がありますが
試験に送り出すのとはまた違ったハラハラ感のある日々でした。
同日は高卒認定試験日でもあり、
WくんとMくんも大丈夫かー!と、もはや何から心配すれば良いものか…。
翌日提出の仕事のため、搬出時間まで身動きができない我が身がもどかしいばかりの日曜日でした…トホホ。
塾生さんたちもたくさん応援に行って下さったようです。ありがとうございました!
みんな、自慢の塾生です。
イベント前中後も、しっかり画塾もフル稼働でした!
中3コンビが最近描き方の質問をたくさんしてくれるようになってきたのが嬉しい昨今です。
先日話題になった『なすり(タッチをこすってモヤモヤにする)』についてはまた後日。おもしろい。

さてさて、今週末はまた、『ストリートアート美術館』なるイベントに塾生さん有志が出展致します。
前の記事でもご紹介しましたが、こちらは物販やメディア関連でない、主催者さまの趣旨も異なるイベント。
2週続けてのイベントに…正直なところ若干ヨロヨロしておりますが(苦笑)
自分の作品の発信のきっかけにならないかな…?と模索中の一般塾生の方や、文化祭みたい!と喜んでくれる子もいらっしゃいます。
こちらのイベントに関しては、一般塾生さんの力をお借りしつつ、もうすこしゆったりと…できるものと…思っています。
看板づくりや準備にお仕事帰りに連日お手伝いにきて下さっているMさん、ありがとう~!!
もうひとふんばり!…そもそも期日がもうない!
…もちろん画塾も午後から開塾しますヨ!!土曜日の皆さんは普段通り来塾して下さいね。
当日は来塾予定の方も、展示を覗きにいく時間を設ける予定です。
まだまだ不案内で未知数な状態ですが、看板づくりや額縁づくり・準備など
自分の作品を『見せる』って、どんなことなのか?を試行錯誤する塾生さんたちの姿はなかなか素敵です。
私共も、しかと皆で後押しいたします。…エンヤコラ!
『かわいい子らの旅-2』は、イベント後にまた。
ひとりはムサ美大通信生、Kくん
もうひとりは鹿大生、イラストレーターを志すFさん。
Kくんが初のイベント参加に緊張していた頃、
入塾したてのFさんが『私も初参加するんですよ!』という偶然の一致。
以前参加したという一般塾生、Mさんのアドバイスも受け、
開催日が迫る中、アルバイト、学業、さまざまのこともこなしながら準備を重ねる日々でした。

▲準備に勤しむFさんとKくん
制作で睡眠時間を削るのは致し方なし!
互いに情報交換をしつつ、せっせと準備に励む2人の様は微笑ましくも心配であり…。。
各塾生さんへの対応やデザイン業務に追われる中、祖父が入院したりと(ことなきを得、無事退院できました)、私自身も慌ただしく過ごす中、イベント前日の作品搬入日を迎えました。
搬入時間は開催前日の21時半から…
大きな作品があったこともあり、お手伝い。スタッフとともにヨイショ、コラショ。
軽自動車の荷台がいっぱいになりました。

▲搬入風景と当日のブースの様子
イベント開始は朝10時~なれど、入場は朝の7時。
2日間にわたるイベントの1日目は21時まで、という長丁場。
グループだと交代ができますが、個人にとってはなかなかのハードスケジュールです。
2日間…どうなのかしらん?と心配するも、
本人達によると、
『1日目はフルボッコされたかんじでヘコみましたけど(=自信をおおいに無くした意)
…2日目にはなんだか開き直っちゃいました!』
という、大変たくましい感想を得ました。
何年越しかの参加を経て、より洗練された展示にいきついた…という熟練の出展者も多いようで、
そう思うと、短いタイムラインで若干の立て直しをはかれた事は、彼ら2人にとって良い方向に働いたようです。
今回のように、不特定多数の方が集まるイベントでは、
作者の方向性をより明確に絞り込んで提示する必要があるように感じました。
日々色々試行錯誤しているからこそ、自分の様々な作品を見てもらいたい!
という思いはあれど、それは『作り手側』の思い。
ただでさえ数多の作品が並ぶ会場。
『見る側』の視点で考えると、ひとりの『多個性』がひとつのブース内にあふれると、『個性』がぼやけてしまう。
初見の人にとっては『どこからどこまで』がこの人のスペースで、作品なのか?ということがわかりづらくなります。
今回の広場展示に限定しての話ですが、通路と出展スペースに空間がないため、集まる人が多ければ多いほど『足下』に人の目はいきづらくなるため、設置の際は、作品の配置を高くしたり、大きい作品を制作したり…展示方法にひと工夫が必要なようです。

▲会場を上からみたところ
…しかし、これは『イベント(お祭り)』における話。
自分の作品の展示方法をディレクションすることは大切ですが、それでメインの創作が疎かになるのでは本末転倒のようにも思います。
(かたや、目に見える技術ではなく、『ひとを楽しませる』ことを目的とする方向性もあります。)
『何』を自分の『強み』とするかによって、力をおくべき場所は人それぞれ。
いわゆる正解はないけれど、
『外』に出す。『他者』に見てもらう上では、
『方向性』は何かしら必要であるように思います。
それを無意識的に行うひともいますし、意識的にコントロールしているひともいます。
『じぶんは引き出しが少ないから』、『自分の個性がまだわからない』と嘆いたり、
『それこそ自分の個性なのでは』…と自信につなげてみたり。
創作といえど、アイデンティティに関わる問題はここでも起こる。
正解はない。
模索し続けること。
…そして、ある局面においては『選ばねばならない』自分の個性があるのかもしれません。
話を戻します。

すっかり塾内外で『ロバの人』となってしまっているKクン。
立体作品(ブレーメンの音楽隊をテーマにしたロバ、ニワトリ、ヒヨコ)と
平面作品(イラストや写真をテーマにしたポストカード)で挑みましたが、立体作品の個性が強く、平面作品にはなかなか目を向けてもらえなかったようです。
初日はだいぶ心を折られた模様でしたが、
アートイベントにおけるプロデュース(ただただ一生懸命に創ったものを並べてヨシ、で終わるのではなく、それをいかに見せ、紹介するか、ひとをひきつけるか?を考え、実践すること)の必要性と自覚を痛感し、度胸とコミュニケーション力がレベルアップ。
ロバには80人ほどのチビッコが騎乗し、笑顔になってくれたそうです。
それを楽しみながらも今回の経験を経て、
「やはり自分は絵を、もっと深く、描いていきたい!」と再認識したそうです。

▲先日のラオコーン祭(?)にて新たな描法にチャレンジするFさん
強風で作品の額のガラスが割れてしまったりという、屋外ならではのアクシデントがあったFさん。
こちらも展示や自分の作品にとっての課題を多く得た2日間だったようです。
早くも来年の出展(リベンジ)を心に決めているようです。…頼もしい!
かわいい子には旅をさせろ、という言葉がありますが
試験に送り出すのとはまた違ったハラハラ感のある日々でした。
同日は高卒認定試験日でもあり、
WくんとMくんも大丈夫かー!と、もはや何から心配すれば良いものか…。
翌日提出の仕事のため、搬出時間まで身動きができない我が身がもどかしいばかりの日曜日でした…トホホ。
塾生さんたちもたくさん応援に行って下さったようです。ありがとうございました!
みんな、自慢の塾生です。
イベント前中後も、しっかり画塾もフル稼働でした!
中3コンビが最近描き方の質問をたくさんしてくれるようになってきたのが嬉しい昨今です。
先日話題になった『なすり(タッチをこすってモヤモヤにする)』についてはまた後日。おもしろい。

さてさて、今週末はまた、『ストリートアート美術館』なるイベントに塾生さん有志が出展致します。
前の記事でもご紹介しましたが、こちらは物販やメディア関連でない、主催者さまの趣旨も異なるイベント。
2週続けてのイベントに…正直なところ若干ヨロヨロしておりますが(苦笑)
自分の作品の発信のきっかけにならないかな…?と模索中の一般塾生の方や、文化祭みたい!と喜んでくれる子もいらっしゃいます。
こちらのイベントに関しては、一般塾生さんの力をお借りしつつ、もうすこしゆったりと…できるものと…思っています。
看板づくりや準備にお仕事帰りに連日お手伝いにきて下さっているMさん、ありがとう~!!
もうひとふんばり!…そもそも期日がもうない!
…もちろん画塾も午後から開塾しますヨ!!土曜日の皆さんは普段通り来塾して下さいね。
当日は来塾予定の方も、展示を覗きにいく時間を設ける予定です。
まだまだ不案内で未知数な状態ですが、看板づくりや額縁づくり・準備など
自分の作品を『見せる』って、どんなことなのか?を試行錯誤する塾生さんたちの姿はなかなか素敵です。
私共も、しかと皆で後押しいたします。…エンヤコラ!
『かわいい子らの旅-2』は、イベント後にまた。
2014年10月17日
ストリートアート美術館にいづろ画塾生、出展します!

このところ更新が滞っておりますが、塾生もスタッフも、皆元気です。
ニューフェイスが加わったり、受験生が本気モードにシフトしたり、季節の変わり目による風邪っぴきさんを病院に急遽連れて行ったり…(苦笑)、ありがたいことにデザイン業務も立て込んでおり、めまぐるしい日々です。
さて、表題の『第2回 ストリートアート美術館』実行委員のMさんから(塾長のいる時分から、一般塾生として時折Illustrater等を勉強しにきて下さっている、チョークアート作家さんです)お誘いをいただき、塾生有志の作品を展示させて頂くことになりました。
『いづろ画塾』としては、いまの塾生様への対応を大切にしたいという思いから大規模な募集や宣伝を行う意図がないため、今回は『いづろ画塾生の有志の皆さんによるグループ出展』という形で参加させて頂くことになりました。よって、展示の主役は『いづろ画塾生のみなさん』です。
地元のアーティストの方々が多数参加されるアートイベント会場の一角に、3m×6mのテントブースをいただきました。立体・平面問わず、これまで制作した中からお気に入りの作品、あるいは新作を出してもOKです。(今期受験生は前者でお願いします…)
様々な人々に作品を見てもらうのは緊張しますが、同じ鹿児島の地で『ものづくり』に情熱を持って取り組む方々との出会いもまた、貴重な体験になることと思います。堅苦しく考えず、日々の成果を色々な方にみてもらえる、“プチ文化祭”のようにとらえていただけたら、と思います。
個人としての出展は…と迷っていらっしゃった方も、『グループ出展』としたことで徐々に参加メンバーが集まってきました。なれど、奥ゆかしい皆さん、『他の方の出展数に合わせますよ』とおっしゃってます(笑)。
現在、来塾された塾生さんにはプリントをお渡しして順次お誘いをしていますが、チケット制の塾生さんなど、直接お渡しできていない方はこちらからプリントのダウンロードをお願いします。参加されたい塾生さんは、お気軽にご連絡下さい(プリント制作にあたってカットイラスト・デザインの協力をしてくれたKくん、ありがとう!)。
11月中旬のイベントではありますが、展示方法など考える必要があるため、参加ご希望の塾生さんは出展したい作品点数や内容など、お早めにご連絡頂けると嬉しいです。
11月15日の土曜日は、受験生さんの対策も大切であることから通常どおり『いづろ』での開塾も13時から行いますが、会場に待機したい塾生さんは事前にお知らせ下さい。(展示の準備等については参加メンバーが固まり次第、内々におしらせします)
第2回とのことで実行委員の皆さん、鹿児島のクリエイターの作品発表・新たなる出会いの場となれば、と情熱を持って取り組んでおられます。今回の出展者受付は終了してしまいましたが、塾生に限らず、今後の創作活動を模索しておられる方々は今後のご参加をおすすめ致します。
主催様のfacebookはこちらから→『ストリートアート美術館』。
開催日に向けて着々と準備を進めていらっしゃる様子が見られますよ。
開催日の1週間前には、同じく中央駅前にてアートマーケット(11月8,9日)があり、こちらに『鳴嶋』くんと『リョウ』さんが出展します。2週続けてのイベントとなりますが、2人とも、ファイト!

<左>鳴嶋くん <右>リョウさん 両名ともに、着々と作品制作中!
一般の方々も、両イベントともに若きアーティストのたまごさんたちを見守って頂けたら幸いです。
タグ :ストリートアート美術館
2012年05月13日
人物画写生会開催!

昨日(5月12日)人物画写生会を開催しました。
AM10:00~の開催を告知していたにもかかわらず
AM9:00には来塾した塾生が2名もいて
それほどに楽しみにしてくれていたのかと
準備中だったスタッフも嬉しい驚きでした。
参加者のほとんどが人物画を描くのははじめて。
チャイナ服姿のモデルさんを前にして
最初は緊張気味だったものの
塾長のアドバイスを聞きながら
それぞれ、個性豊かな絵が出来上がりました。

これは作品の一例です。
左から木炭デッサン 中央が水彩画 右が鉛筆デッサンです。
使用するが画材によって絵も様々な仕上がりになります。
午前中のみの参加者はまだ描き足りない面持ちで
“自宅でさらに描き込んでからまた見せに来ます!”という熱心さ!
参考までに
描いている本人の視点からデジカメで撮影しプリントしたものを
持ち帰ってもらいました。
午前の部が終わったところでいったん合評会。
他の人が描いたものの良いところ、注意すべきところを
塾長の解説を聞きながら再確認。
そして、人間の顔のつくりや、骨のつきかた
見上げて描くときのパースペクティブの捉え方等
皆熱心に耳を傾けていました。
昼食をはさんで午後の部まで
楽しみながら、意欲的に描いてくれた参加者
そして、長時間同じポーズをとり続けてくれたモデルさん
本当におつかれさまでした。
2011年07月29日
「キュレイター:ヤン・フート」鑑賞講座


夏休みに入り、塾生たちは、個々の力を伸ばそうと、それぞれ頑張っています。
昨日は、東京から帰ってきた大学生の作品をみんなで見て、
先輩が日々、努力している姿におおいに刺激を受けました。
“大学生”という立場に満足することなく
新たな課題を自らに課して頑張っているんだよネ!
想いを新たに頑張ろうと、している塾生たちに
今日、塾長が「キュレイター:ヤン・フート」のビデオを持参、
鑑賞講座を行いました。
“キュレイター”とは、展覧会を行うにあたり、
テーマを決め、作家と作品を選出し、
さらに効果的な展示を考え、これらを決定して実行する人のことをいいます。
1991年、私設美術館ワタリウムにおいて、
キュレイター:ヤン・フート(ゲント現代美術館館長)による
展覧会が行われました。
その様子をまとめ上げたアートビデオです。
上映中は皆熱心に鑑賞し、メモをとる姿も垣間見えました。
一部の塾生には今日のビデオを鑑賞した後、小論文の課題が課せられています。
鑑賞後の皆の眼の輝きが、“新たな意欲”を物語っています。
一つ一つのことを吸収して、明日に繋げようとする塾生たちの姿に眩しさを覚えます。
暑さに負けず、頑張れ塾生たち!
2010年12月29日
受験生のために、画塾の忘年会を開催しました!
当日は、たくさんの受験生が参加してくれました。
一年間を振り返って、話に花が咲き、和気あいあいとした
楽しい食事会となりました。
食事会の後は気持ちを切り替え、それぞれ熱心に
本年最後のデッサンや油絵、自画像に取り組む姿が見られました。
年が明ければセンター試験も間近、
それぞれあせることなく、自分を信じて
マイペースで本番に臨みましょう。
バックアップ軍団として塾長以下、スタッフがいることを忘れないで!!

一年間を振り返って、話に花が咲き、和気あいあいとした
楽しい食事会となりました。
食事会の後は気持ちを切り替え、それぞれ熱心に
本年最後のデッサンや油絵、自画像に取り組む姿が見られました。
年が明ければセンター試験も間近、
それぞれあせることなく、自分を信じて
マイペースで本番に臨みましょう。
バックアップ軍団として塾長以下、スタッフがいることを忘れないで!!


2010年11月30日
印象派〜現代アート鑑賞体験
行ってきました。南九州2美術館巡りツアー!
当日は、早朝にも関わらず、
多くの塾生が元気に参加してくれました。
まずは、霧島アートの森で開催されている「福田美蘭展」へ出発。
入口すぐに展示されている「踏み絵」の「踏んでお通り下さい」という
言葉に少しとまどいながら展示室へ。
作品の一つ一つに仕掛けがあり、間近で見たり、遠くから眺めたりと一
点一点丁寧に鑑賞し、時には塾長より作品の技法について解説を受ける
場面も…。
「福田美蘭展」を堪能した後は、途中昼食をはさみ、都城市立美術館で
開催されている「セザンヌ、ピカソから現代まで展」へ。
午後の暖かい日射しの中、車中ではうとうとしていた塾生も美術館へ入
った途端、目を輝かせながらじっくり鑑賞する姿は、微笑ましく嬉しい
ものでした。
美術館から出た後もそれぞれ作品の感想を言い合ったり、「見ることが
できて良かったです」との発言もあり、全員満足した様子。
タイトなスケジュールでしたが、作品を通して塾生たちそれぞれの心に
残るシーンや、何か得るものがあれば、と思います。
数々の作品からおおいに刺激を受け、それを自分の作品作りのパワーに
かえて、今後一層、飛躍してくれる事を願っています。
参加者の皆さん、お疲れさまでした。

当日は、早朝にも関わらず、
多くの塾生が元気に参加してくれました。
まずは、霧島アートの森で開催されている「福田美蘭展」へ出発。
入口すぐに展示されている「踏み絵」の「踏んでお通り下さい」という
言葉に少しとまどいながら展示室へ。
作品の一つ一つに仕掛けがあり、間近で見たり、遠くから眺めたりと一
点一点丁寧に鑑賞し、時には塾長より作品の技法について解説を受ける
場面も…。
「福田美蘭展」を堪能した後は、途中昼食をはさみ、都城市立美術館で
開催されている「セザンヌ、ピカソから現代まで展」へ。
午後の暖かい日射しの中、車中ではうとうとしていた塾生も美術館へ入
った途端、目を輝かせながらじっくり鑑賞する姿は、微笑ましく嬉しい
ものでした。
美術館から出た後もそれぞれ作品の感想を言い合ったり、「見ることが
できて良かったです」との発言もあり、全員満足した様子。
タイトなスケジュールでしたが、作品を通して塾生たちそれぞれの心に
残るシーンや、何か得るものがあれば、と思います。
数々の作品からおおいに刺激を受け、それを自分の作品作りのパワーに
かえて、今後一層、飛躍してくれる事を願っています。
参加者の皆さん、お疲れさまでした。


2010年08月11日
人物デッサン会報告
2010年8月7・8日に
人物クロッキー・デッサン会を開催しました。
盛況の中、無事2日間を終えました!
好評につき、今後も開催予定ですのでお楽しみに!
少人数定員で、一般の方(塾生以外)の
参加も歓迎致します。
開催の折はまた告知を行いますので、
お気軽にお問い合わせ下さい。

体の鍛えられた男性モデルは
初めて描くという塾生も多く、
普段描いている石膏像とは全く違う
『血の通った人体』の表現に苦心していました。
「もうすこし延長お願いします!」という
塾生からのアンコールに快く応じて下さった
モデルさんにも感謝
です。
ーーー塾生たちのデッサンーーー











人物クロッキー・デッサン会を開催しました。

好評につき、今後も開催予定ですのでお楽しみに!
少人数定員で、一般の方(塾生以外)の
参加も歓迎致します。
開催の折はまた告知を行いますので、
お気軽にお問い合わせ下さい。

体の鍛えられた男性モデルは
初めて描くという塾生も多く、
普段描いている石膏像とは全く違う
『血の通った人体』の表現に苦心していました。
「もうすこし延長お願いします!」という
塾生からのアンコールに快く応じて下さった
モデルさんにも感謝

ーーー塾生たちのデッサンーーー











